眼瞼痙攣(がんけんけいれん)

眼瞼痙攣とは瞼の痙攣のことです。瞼の筋肉が収縮し、意思とは関係なく動く状態です。発症の7割が女性で特に中高年(50~70歳)に多く見られます。

病気の初期症状は「まぶしく感じる」「眼がショボショボする」「目の周りがピクピク動く」「目が乾く」「まばたきが多い」などがあります。症状は通常両眼に出ることが多いですが、左右で程度に差があることも少なくありません。症状が進行すると、まぶたが下がってくる感じがしたり、眼を開けようとしても容易に開けられなくなります。
 
眼瞼痙攣は何らかの原因で神経が障害され、脳から正しい指令が伝わらず生じます。また、発症のきっかけに心理的ストレスや加齢、薬物の使用が挙げられます。特に薬物による眼瞼痙攣は三分の一以上を占めており、原因となる薬物として向精神薬の使用などがあります。
 

治療

ボツリヌス療法、薬物内服療法、手術があります。現在では治療法の1つとしてボツリヌス療法が広く用いられます。緊張した筋肉に注射をすることにより筋肉を緩めるという方法です。 現在、厚生労働省に承認され、保険適応されている治療方法です。当院でも眼瞼痙攣の方に対し、ボツリヌス療法を行っております。

ボツリヌス療法の効果が現れるのは2、3日~2週間です。1回の注射による効果は約3~4ヵ月、効果を持続させる為、再度治療を行う必要があります。効果には個人差がありますので、医師と相談しながら行います。まれに、まぶたが閉じにくくなる、目の周りに皮下出血が生じる等副作用もありますが、一時的なものになります。

眼瞼痙攣の初期症状はドライアイの症状に似ている部分があります。症状に心当たりのある方はご相談ください。